I won't be disappointed.

 私立「名門」校が男子校あるいは女子校ばかりであることについて、私はつまらないことだと思う。高校生までに恋愛する機会が小さくなるのは、生徒本人にとってよいことだとは想像しない。そして、本人でない自分から見てそうした学校に感じる問題は、性的な不自由さというより、男女別学制度が宗教性を明示的であれ暗黙的であれ帯びるということである。キリスト教の場合は明示的だが、経営母体が宗教とは関係ないとしても、男女別学は根本的に宗教的だ。特に信仰心がない卒業生に、意外に「宗教性」が残っているという経験上の印象がある。「宗教性」を言い換えれば、絶望のことだ。